風評被害対策会社おすすめ7選を比較|選び方・法的措置・予防方法も解説

現代社会において、インターネット上の情報は企業の生命線を左右するほどの力を持っています。
たった一つのネガティブな投稿が瞬く間に拡散し、長年かけて築き上げたブランドイメージや信頼を一夜にして失墜させる「風評被害」
これはもはや対岸の火事ではなく、すべての企業が直面しうる経営リスクです。

本記事では、この見えざる敵に立ち向かうため、風評被害の基礎知識から、おすすめの対策会社具体的な対策手法や予防策を解説します。

目次

風評被害とは?知っておくべき種類と企業への影響

風評被害とは、事実無根のデマや悪意のある噂、あるいは誇張された情報がインターネットなどを通じて拡散されることで、企業や個人の社会的評価が低下し、経済的・精神的な損害を受けることを指します。
情報の拡散スピードが格段に上がった現代では、その影響は計り知れず、企業の存続そのものを脅かす深刻な脅威となっています。

企業を襲う風評被害の具体的なダメージ

風評被害が企業に与えるダメージは、単なるイメージダウンに留まりません。
売上の直接的な減少はもちろん、顧客離れや新規顧客獲得の機会損失に繋がります。

また、採用活動においても深刻な影響を及ぼし、求職者が企業のネガティブな情報を目にすることで、優秀な人材の確保が困難になります。
さらに、取引先や金融機関からの信用が低下し、融資や契約に支障をきたす可能性も否定できません。

最も見過ごされがちなのが、社内で働く従業員の士気低下です。
自社への誹謗中傷は、従業員の誇りを傷つけ、離職率の増加といった内部崩壊を招きかねません

風評被害の種類|誹謗中傷・デマ・悪評

風評被害は、その内容によっていくつかの種類に分類されます。
「誹謗中傷」は、悪口などによって名誉をおとしめたり傷つけたりする行為です。
一方、「デマ」は、事実とは異なる虚偽の情報であり、意図的に拡散されることもあります。

そして「悪評」は、よくない評判のことで、実際にあった出来事やサービスへの不満が元になっているものの、それが過度に誇張されたり、文脈を無視してネガティブに拡散されたりするケースが多く見られます。

これらは単独で、あるいは複合的に発生し、企業の評判を蝕んでいきます。

個人事業主・中小企業特有の風評被害リスクとその脆弱性

大企業に比べて経営資源が限られる個人事業主や中小企業は、風評被害に対して脆弱な傾向にあります。

専門の法務・広報部門を持たないことが多く、被害が発生した際の初動が遅れがちになります。
また、ブランドの知名度が低い場合、一つのネガティブな情報が検索結果の上位を独占しやすく、イメージの払拭がより困難になる傾向があります。

地域に密着したビジネスであれば、狭いコミュニティの中で悪評が広まりやすく、事業基盤そのものが揺らぎかねません
限られたリソースの中で、いかに効率的かつ効果的な対策を講じるかが、事業継続の鍵となります。

風評被害対策会社おすすめランキング15選

風評被害という専門的な課題に対処するには、プロの力が必要です。
ここでは、実績や専門性、サポート体制などを考慮して厳選した、おすすめの風評被害対策会社を紹介します。
各社の特徴を比較し、自社の状況に最適なパートナーを見つけてください。

シエンプレ

出典:シエンプレ
サービス名シエンプレ
特徴・創業17年以上の豊富な実績とノウハウ
・大企業をはじめ8,000社以上の取引実績
・WEBモニタリングからダークウェブ調査、口コミ回答サイトの運営も実施
料金要問い合わせ
運営会社シエンプレ株式会社

シエンプレは、2008年の創業以来、風評被害対策の分野でトップクラスの実績を築いてきた老舗企業です。
17年以上にわたり蓄積してきた膨大なノウハウと運用力が大きな強みで、これまでの取引企業は大手を中心に8,000社以上 にも及びます。
さらに、警察庁のサイバーパトロール業務を累計10回受託している点も信頼性の高さを裏付けています。

単なる技術的な対策にとどまらず、企業の置かれた状況やリスクを深く理解したうえで最適な戦略を提案できる点が特徴で、ブランド価値の維持・向上を包括的にサポートします。

長年の経験に支えられた確かな対応力と幅広い支援体制は、コンプライアンスを重視する大企業複雑な課題を抱える企業にとって、頼れるパートナーとなるでしょう。

エフェクチュアル

出典:エフェクチュアル
サービス名エフェクチュアル
特徴・自社開発のWebリスクモニタリングツール「WEBリスク クラウド」で施策効果を可視化
・鎮静化から信頼性回復までワンストップで対応
・逆SEO対策やサジェスト対策が強み
料金要問い合わせ
運営会社株式会社エフェクチュアル

エフェクチュアルは、自社開発のWebリスクモニタリングツール「WEBリスククラウド」を中心に、データを基軸とした風評被害対策を提供している企業です。

WEBリスククラウドでは、検索結果の変化や話題の兆候を自動で収集・分析し、異常を検知した際にはアラート通知で即時対応を可能にします。
検索状況を可視化することで、リスク発生の早期察知と迅速な対策を実現します。

同社の強みは、逆SEO対策サジェスト対策の2軸にあります。
逆SEO対策では、検索エンジン上の評価改善を図り、ネガティブ情報の表示を抑制します。
サジェスト対策では、GoogleやYahoo!などに表示される入力補助(サジェスト)や関連検索で出てくる不適切キーワードを改善します。

テクノロジーを活用した効率的かつ網羅的なデジタルリスク管理を求める企業にとって、有力な選択肢となるでしょう。

風評リブランディング

出典:風評リブランディング
サービス名風評リブランディング
特徴・リアルタイムでWEB・SNS監視モニタリングを実施
・サジェスト対策・逆SEO対策・口コミ対策に強み
・SNSガイドライン策定など手厚いフォロー体制
料金要問い合わせ
運営会社リブランディング株式会社

風評リブランディングは、企業を取り巻くWEBリスク・デジタルリスク・レピュテーションリスク全般に対応するコンサルティングサービスです。
ネガティブな口コミの早期検知から、逆SEOやサジェスト対策による情報の鎮静化SNSガイドライン策定まで、企業の評判を守るための施策を一貫して提供しています。

主な支援内容として、GoogleやYahoo!などに表示される不適切なサジェストワードを改善する「サジェスト対策」、ネガティブ記事が検索上位に現れる状況をポジティブな自社関連ページの上位化で改善する「逆SEO対策」を実施しています。
さらに、Googleマップや口コミサイトの低評価に対し、ポジティブ口コミの増加施策や削除申請などで改善を図る「口コミ対策」も行っています。

加えて、AIと有人によるWEB・SNS監視で炎上リスクをリアルタイムに検知し、炎上が起こった場合は約5,000社のデータを基にしたリスク分析で被害状況を可視化します。
企業向けのSNSガイドライン策定も提供しており、リスクを抑えながら安全に情報発信できる環境づくりを支援します。

BLITZ Marketing(ブリッツマーケティング)

出典:BLITZ Marketing
サービス名BLITZ Marketing
特徴・逆SEO対策とサジェスト対策に特化した高い専門性
・Webマーケティングの知見を活かした対策
・即日着手可能
料金要問い合わせ(初期費用は0円)
運営会社株式会社BLITZ Marketing

BLITZ Marketingは、Webマーケティング事業で培った高度なSEOの知見を活かし、逆SEO対策やサジェスト対策に特化したサービスを展開しています。

ネガティブな情報が掲載されたサイトの検索順位を、自社の公式サイトやポジティブな情報で押し下げるというアプローチにおいて、高い専門性と技術力を誇ります。
他社では断られるような難しい内容であっても、積極的に請け負っています。

対策作業は全てBLITZ Marketingで行なっているため、会社情報の漏洩リスクも低く安心です。
Webマーケティングのプロフェッショナルによる、結果にコミットした対策を求める企業に最適なパートナーです。

Zeal Communications(ジールコミュニケーションズ)

出典:Zeal Communications
サービス名Zeal Communications
特徴・デジタルリスク全般を網羅する総合的なサポート
・従業員向けSNSリスク研修などの予防策が充実
・危機管理広報(クライシスコミュニケーション)の支援も可能
料金要問い合わせ
運営会社株式会社ジールコミュニケーションズ

ジールコミュニケーションズは、風評被害への対処にとどまらず、口コミ基盤の改善情報発信力の強化再発防止策の構築までを一貫して支援する総合的なレピュテーション対策企業です。

特に、トラブル発生後の対応だけでなく、企業が抱える潜在リスクを早期に発見し、未然に防ぐ「予防」のアプローチも行なっている点が特徴です。
その一環として、従業員向けのSNSリスク研修を提供し、社内の情報リテラシー向上をサポートしています。
内部要因による炎上や情報漏えいのリスクを根本から抑制し、組織としての安全性を高めます

また、企業の課題や業態に応じたオーダーメイドの改善施策を提案し、継続的なレピュテーション改善の基盤づくりを支援します。
短期的な問題解消だけでなく、企業のブランドを長期的に守りたいと考える企業にとって、心強いパートナーとなるでしょう。

アクシアカンパニー

出典:アクシアカンパニー
サービス名アクシアカンパニー
特徴・逆SEO成功率85%という高い実績
・独自のSEOノウハウとコンテンツ作成力
・長期的なブランド価値向上を目指すコンサルティング
料金・「個人名」の相場:月額5万円
・「法人名」の相場:月額10万円
・「サービス名」の相場:月額12万円
運営会社株式会社アクシアカンパニー

アクシアカンパニーは、逆SEO対策で85%という高い成功率を誇る実力派企業です。
長年の研究で培った独自のSEOノウハウを駆使し、ネガティブな情報が掲載されたページの検索順位を効果的に押し下げます

同社の強みは、単に順位を操作するだけでなく、企業のブランドイメージ向上に貢献する質の高いポジティブなコンテンツを新たに作成し、それらを上位表示させる戦略にあります。
これにより、目先の火消しに終わらない、長期的かつ根本的なオンライン上の評判改善を実現します。

企業の魅力や強みを深く理解し、それをユーザーに伝えるコンテンツ戦略を通じて、ブランド価値そのものを高めていくアプローチは、多くの企業から高い評価を得ています。
確かな技術力に基づいた、結果重視の逆SEO対策を求める企業におすすめです。

全国誹謗中傷相談センター

出典:全国誹謗中傷相談センター
サービス名全国誹謗中傷相談センター
特徴・各種ブログサイト・5ちゃんねる・食べログなど幅広いサイトに対応
・最短即日で対策開始
・成果報酬型で安心
料金着手金0円の成果報酬型
運営会社株式会社IMソリューション

全国誹謗中傷相談センターは、逆SEO対策やサジェスト対策に加え、各種ブログサイト5ちゃんねる食べログニュースサイトなど、幅広い媒体に投稿された口コミ・誹謗中傷の削除に対応しています。
これまでの実績は50,000サイトにのぼり、多様な案件に対応してきた豊富な経験が強みです。

見積もりは最短3分で提示され、即日での対策開始も可能なスピード感が最大の特徴です。
さらに成果報酬型を採用しているため、余計なコストをかけずに確実な解決を目指せます。

急ぎで風評被害を解消したい企業にとって、非常に心強いパートナーとなるサービスです。

風評被害対策の専門家・業者の選び方と費用相場

いざ対策を依頼しようとしても、数多ある業者の中からどこを選べば良いのか迷ってしまうでしょう。
ここでは、自社に最適なパートナーを見つけるための選び方のポイントと、気になる費用相場について詳しく解説します。

風評被害対策の専門業者の選び方

信頼できる専門業者を選ぶためには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。

まず、対応可能なメディアの範囲を確認しましょう。
SNS、掲示板、口コミサイト、検索エンジンなど、自社のリスク発生源をカバーできるかが重要です。

次に、得意とする対策内容を見極めます。
逆SEOに強いのか、削除交渉が得意なのか、自社の課題に合った専門性を持つ業者を選びましょう。
過去の実績や成功事例、特に同業種のケースがあるかは信頼性を測る上で欠かせません。
また、費用体系の透明性も重要です。
契約前に詳細な見積もりを取り、追加費用の有無などを必ず確認してください。

最後に、緊急対応のスピード感も確認すべき点です。
ネット上の情報は瞬時に拡散するため、迅速に対応してくれる体制が整っているかは生命線となります。

風評被害対策の専門業者の費用相場

風評被害対策の費用は、対策内容によって大きく異なります。
以下に一般的な費用相場をまとめました。
あくまで目安のため、実際の金額は風評被害対策会社に確認しましょう。

対策の種類費用相場備考
ネット監視サービス5万円 ~ 30万円監視範囲や有人監視の有無で変動。予防策として非常に重要。
サジェスト対策5万円 ~ 20万円対策キーワードの数や難易度による。企業の第一印象を守る。
逆SEO対策5万円 ~ 30万円長期契約が基本。サイトのドメインパワーで変動。
コンサルティング5万円 ~ 30万円危機管理体制の構築や社内研修など。長期的なリスク低減に繋がる。
投稿削除依頼(代行)1件あたり5~20万円成功報酬が追加で必要な場合もある。

風評被害対策における弁護士の選び方

法的措置を視野に入れる場合、弁護士への依頼が不可欠です。

弁護士を選ぶ際は、インターネット問題や名誉毀損に関する専門性や実績が最も重要です。
IT関連の知識が豊富で、プロバイダとの交渉や裁判手続きに慣れている弁護士を選びましょう。

また、コミュニケーションの取りやすさも大切です。
専門用語をわかりやすく説明し、親身に相談に乗ってくれるかどうかも判断基準になります。
初回の無料相談などを活用し、複数の弁護士と話してみることをお勧めします。

弁護士への依頼にかかる費用|着手金・報酬金・実費

弁護士費用は、主に「着手金」「報酬金」「実費」で構成されます。
着手金は依頼時に支払う費用、報酬金は成果に応じて支払う費用、実費は交通費や印紙代などです。

法的措置着手金の相場報酬金の相場
任意での削除交渉5万円~5万円〜
裁判手続きによる削除請求20万円〜20万円〜
発信者情報開示請求30万円〜30万円〜
損害賠償請求20万円〜回収額の10%~20%

風評被害対策は専門業者と弁護士の二刀流で万全に

風評被害対策は、技術的なアプローチを得意とする専門業者と、法的なアプローチを得意とする弁護士が連携することで、より効果的かつ盤石になります。
例えば、日常的なネット監視や逆SEO対策は専門業者が行い、悪質な投稿の削除請求や発信者特定は弁護士が行う、といった役割分担です。

両者の強みを活かすことで、迅速な火消しから根本的な解決まで、隙のない対策が可能になります。
多くの専門業者は弁護士と提携しているため、ワンストップで相談できる会社を選ぶのも良いでしょう。

【初期対応】企業が風評被害に遭ったらまずやること

万が一、風評被害に遭ってしまった場合、パニックにならず冷静かつ迅速に対応することが被害を最小限に食い止める鍵です。
ここでは、被害発覚後に「まずやるべきこと」を解説します。

迅速な事実確認と証拠保全

最初にすべきことは、拡散されている情報が事実なのか、それともデマなのかを正確に確認することです。
社内の関係部署と連携し、客観的な事実を把握しましょう

同時に、証拠の保全を徹底してください。
問題となっているWebサイトのページ全体がわかるようにスクリーンショットを撮影し、URL投稿日時内容などを記録します。
投稿が削除されてしまうと法的手続きが困難になるため、発見後すぐに行うことが極めて重要です。

緊急度を判断して対応の優先順位を見極める

全てのネガティブな情報に同じように対応する必要はありません。
情報の拡散力、影響力の大きさ、内容の悪質性などから緊急度を判断し、対応の優先順位をつけましょう。

例えば、大手ニュースサイトや影響力の大きいインフルエンサーに取り上げられた場合は、緊急度が非常に高いと判断できます。
一方、閲覧数の少ない個人のブログなどであれば、監視を続けつつ、より緊急度の高い案件を優先します。

冷静な状況分析が、限られたリソースを効果的に使うための第一歩です。

広報・法務・経営層への連携と専門家への相談

事実確認と証拠保全が完了したら、速やかに社内の広報、法務、そして経営層に情報を共有し、会社としての方針を決定します。
この段階で、自己判断で反論したり、投稿者に直接コンタクトを取ったりするのは絶対に避けるべきです。
事態を悪化させるリスクがあります。

そして、できるだけ早い段階で、風評被害対策の専門業者や弁護士に相談しましょう
プロの客観的な視点から、最適な対応策と今後の道筋を示してもらうことが、的確な初動対応に繋がります。

企業が実践すべき風評被害への対応策

初期対応を終えたら、次は具体的な対策を実行に移します。
自社でできることから、専門家の力を借りるべきことまで、多角的なアプローチで問題解決にあたります。

【自社】プラットフォームへの通報と申請

多くのSNSや掲示板、口コミサイトには、利用規約が定められており、誹謗中傷やプライバシー侵害にあたる投稿を禁止しています。
問題の投稿がこれらの規約に違反している場合、プラットフォームの運営者に対して削除を申請することができます

各サイトの問い合わせフォームや通報機能を利用して、規約違反であることを具体的に指摘し、削除を依頼しましょう。
費用がかからず、比較的迅速に対応してもらえる可能性があるため、まず試すべき手段です。

【専門家】法的根拠に基づく交渉

プラットフォームへの削除申請が通らない場合や、より悪質なケースでは、専門家の力を借りて法的な根拠に基づいた交渉を行います。
弁護士が代理人として、サイト運営者やプロバイダに対し、法律(プロバイダ責任制限法など)を根拠に削除を求める通知書を送付します。

弁護士名義の通知は、相手方にプレッシャーを与え、任意での削除に応じてもらえる可能性を高めます
この段階で解決できれば、裁判に比べて時間とコストを大幅に抑えることができます

【自社】検索エンジンからの排除(逆SEO・サジェスト対策)

ネガティブな記事やサイトそのものの削除が難しい場合でも、検索結果で目立たなくさせるというアプローチが有効です。
「逆SEO」は、自社の公式サイトやプレスリリース、ポジティブな内容の第三者サイトなど、良質なコンテンツの検索順位を意図的に上げることで、問題のネガティブなサイトの検索順位を押し下げる手法です。

また、社名などを検索した際に表示される「サジェスト(検索候補)」に「ブラック」「詐欺」といったネガティブな単語が表示される場合は、「サジェスト対策」でこれを非表示にし、企業の第一印象を守ります。

削除が困難な例と「デジタルタトゥー」への対処法

残念ながら、すべてのネガティブな情報を完全に削除できるわけではありません
特に、海外サーバーを利用したサイトや、投稿内容が「公益性のある批判」と判断される場合などは、削除が極めて困難になります。

一度インターネット上に拡散された情報が、半永久的に残り続ける現象は「デジタルタトゥー」と呼ばれます。
こうした消せない情報に対しては、削除に固執するのではなく、逆SEO対策を徹底し、積極的にポジティブな情報を発信し続けることで、ネガティブな影響を相対的に薄めていくという長期的な視点でのブランド再構築戦略が重要になります。

法的手段による企業向け風評被害対策

任意での交渉が不可能な悪質なケースでは、法的な強制力をもって解決を図る必要があります。
ここでは、企業が取りうる主な法的手段について解説します。

風評被害を律する法体系|プロバイダ責任制限法・民法・刑法

風評被害に関連する主な法律は3つです。

「プロバイダ責任制限法」は、サイト運営者やプロバイダに対する削除請求や、投稿者の情報開示請求のルールを定めています。
「民法」では、風評被害は名誉毀損などの不法行為にあたるとして、加害者に対する損害賠償請求が可能です。

そして「刑法」には、名誉毀損罪や信用毀損罪・業務妨害罪が定められており、悪質な加害者を刑事罰に処すことを求めることができます。こ
れらの法律を武器に、企業の権利を守りましょう。

送信防止措置(削除請求)

送信防止措置依頼とは、任意の削除請求を指します。
サイト運営者やプロバイダに依頼書を郵送し、削除してもらう流れになります。

もしサイト運営者などが削除依頼に応じない場合、裁判所に「仮処分」を申し立て、投稿の削除を命じてもらいます
これは通常の裁判よりも迅速に進められるため、被害の拡大を緊急に食い止めたい場合に有効な手段です。

発信者情報開示請求

匿名で投稿された誹謗中傷の加害者を特定し、責任を追及するための手続きが「発信者情報開示請求」です。
まずサイト運営者に対してIPアドレスなどの開示を求め、次にそのIPアドレスから判明したプロバイダ(携帯キャリアなど)に対して、契約者の氏名や住所の開示を求めます。

旧来は「サイト→プロバイダ」と別々に訴訟・手続きが必要でしたが、2022年の法改正により、この2段階の手続きを一体的に進められるようになり、被害者の負担が軽減されました。

損害賠償請求

発信者情報開示請求によって加害者が特定できた場合、その加害者に対して民事上の損害賠償を請求することができます
請求できる損害には、売上減少などの具体的な経済的損害、対応にかかった弁護士費用、精神的苦痛による慰謝料などがあります。

まずは交渉から始め、合意に至らない場合は民事訴訟を提起して、裁判所に損害額を判断してもらいます

名誉毀損罪(刑事告訴)

風評被害の内容が極めて悪質で、社会的に許容される限度を超えている場合は、警察に被害届を提出し、刑事告訴することも選択肢の一つです。
捜査機関が捜査を行い、検察が起訴して有罪判決となれば、加害者には懲役や罰金といった刑事罰が科されます。

これは、加害者に対して最も厳しい社会的制裁を求める手段であり、強い姿勢で臨む場合は検討しましょう。

風評被害の再発防止と予防策

風評被害は、起きてからの対応も重要ですが、それ以上に起こさせないための予防が最も効果的かつ低コストな対策です。
ここでは、企業の「守りの力」を高めるための予防策を解説します。

レピュテーションリスク管理と危機管理体制の構築

風評被害を単なる偶発的なトラブルではなく、「レピュテーションリスク(評判に関するリスク)」として経営課題に位置づけ、組織的に管理する体制を構築することが重要です。
具体的には、リスクを洗い出し、評価し、対策を講じる一連のプロセスを定めます

また、万が一の事態に備え、誰が、いつ、何をするのかを明確にした危機管理マニュアルを策定し、広報、法務、経営層などからなる危機管理チームを設置しておくことで、有事の際にも迅速かつ冷静な対応が可能になります。

社内体制の整備とモニタリング強化

風評被害の原因は、外部からの攻撃だけでなく、従業員の不注意や不満といった内部要因から発生することも少なくありません。
従業員向けのSNS利用ガイドラインを策定し、情報リテラシーに関する研修を定期的に実施することで、社内からのリスクを未然に防ぎます。

また、専門のツールやサービスを活用して、インターネット上の自社に関する言及を24時間体制で監視し、炎上の兆候を早期に発見できる体制を整えることは、予防の最前線となります。

風評被害発生後の施策とブランド再構築

一度風評被害に遭ってしまった場合、ネガティブな情報を消すだけでは十分ではありません

失われた信頼を取り戻し、より強固なブランドを再構築するための積極的な情報発信が不可欠です。
公式サイトやSNSを通じて、企業の真摯な姿勢や改善への取り組みを伝え、顧客とのコミュニケーションを密にすることが重要です。

また、第三者メディアにポジティブな記事を掲載してもらうなど、客観的な評価を高める施策も有効です。
危機を乗り越えた経験を、ブランド価値向上の機会に変えていく視点が求められます。

一体的なデジタルリスクマネジメント

風評被害対策は、単独の施策で完結するものではありません
サイバーセキュリティ、情報漏洩対策、コンプライアンス遵守、顧客サポート体制など、企業活動におけるあらゆるデジタル上のリスクを一体的に管理する「デジタルリスクマネジメント」という考え方が重要です。

各部門が連携し、組織横断でリスクに対応することで、より強固な防御体制を築くことができます。
予防から緊急時対応、そしてブランド再構築までをシームレスに行うことが、デジタル時代の企業経営には不可欠です。

風評被害対策に関するよくある質問

ここでは、風評被害対策に関して寄せられることの多い質問にお答えします。

従業員のSNSでの不適切発言による風評被害はどう対応すべき?

まず、発言内容の事実確認と証拠保全を迅速に行います。
その後、会社の公式サイトなどで謝罪と経緯説明を行い、当該従業員に対しては就業規則に基づき厳正な処分を下します。
最も重要なのは、SNS利用ガイドラインの再徹底や研修の実施など、実効性のある再発防止策を講じ、その内容を社会に公表することです。
誠実な対応が、信頼回復の第一歩となります。

内定者や採用候補者の過去の悪評が発覚した場合はどう対応すべき?

採用選考の過程で悪評が発覚した場合、その情報が客観的な事実に基づいているか慎重に調査する必要があります。
本人に直接ヒアリングする機会を設けることも検討すべきです。
ただし、ネット上の噂だけを理由に内定を取り消すことは、法的に問題となる可能性があります。
最終的な判断は、その悪評が企業の求める人物像や職務の遂行能力と照らし合わせて、重大な懸念事項となるか否かで総合的に行われるべきです。

風評被害は放置すると企業にどのような影響がある?

風評被害を放置すると、ネガティブな情報が事実として定着してしまい、売上減少、採用難、株価下落、取引停止など、事業の根幹を揺るがす深刻な事態に発展します。
一度失った信頼を回復するには、発生直後に対策するよりも何倍もの時間とコストがかかります。
炎上の初期段階で「そのうち鎮まるだろう」と楽観視することは、最も危険な判断と言えるでしょう。

中小企業でも風評被害対策でできることはある?

まずは定期的なエゴサーチ(自社名や商品名での検索)を習慣化し、自社の評判を把握することから始めましょう。
また、従業員へのSNS利用に関する簡単なルール作りや注意喚起もすぐにできます。
Googleビジネスプロフィールなどを活用し、顧客からの口コミに丁寧に返信するなど、ポジティブな評判を育てる地道な活動も重要です。
費用を抑えた監視サービスやコンサルティングを提供している会社もあるため、まずは専門家に相談してみることをお勧めします。

まとめ|風評被害は早期の適切な対策が鍵

風評被害は、もはや他人事ではなく、すべての企業にとって経営リスクです。

その対策は、「予防」と「早期対応」という二つの車輪で成り立っています。
日頃から社内体制を整備し、ネット上の評判を監視することでリスクの芽を摘み、万が一被害が発生した際には、迅速に証拠を保全し、専門家の助けを借りて冷静かつ的確な初動対応を行うことが、被害を最小限に抑える唯一の道です。

本記事で紹介した知識や対策会社を参考に、自社のブランドと未来を守るための第一歩を踏み出してください。